チクタク氏の医学ブログ

とある医学生の戯言です。語源とかゴロとか。

行ってはいけない研修病院の見抜き方

 

4月も3週が過ぎて少しずつ病院での勤務にも慣れてきたチクタク氏です。

働いていると筆者の病院がとても研修医思いでホワイトな職場であることを強く感じます。

しかし、大学同期やTwitterの話を聞いていると、ブラックな病院が後を絶たないという印象を受けます。

今回はハイポ主義者の私見も混じりますが、医学生向けに行かない方が良い病院の見抜き方について紹介していきます。

 

 

研修医を安価な労働力として酷使する病院

まず最も多いのが、研修医の時給が低いことを利用して、上級医がやるべき仕事や看護師の仕事や雑用を研修医に押し付ける病院です。

具体的には、やたらと当直や休日出勤が多かったり残業代の申請が制限されていたり、入院患者の採血やライン確保などの看護師でもできる仕事を教育目的とは思えない回数でやらせる病院です。

特に早朝・深夜帯や休日などの時間外は時給に比例して労働単価が上がります。研修医の給料が低く抑えられている病院では研修医に時間外労働を押し付けると経営者にとって都合が良いのです。夜間や休日に仕事を押し付けられた研修医はたまったもんじゃないですよね。

これに対して『たくさん働いて症例経験が積める』『採血の技術が上がるよ』『回診前に患者さんと顔を合わせて患者さんをよく見ることができる』『一見雑用に見えてもそこから学ぶことがあるんだ』などの意見が上がるでしょう。それも一理あるとは思います。しかし、時間外に酷使したり、既に身につけた手技を何度もやらせる理由になっているのでしょうか

数年前に『逃げ恥』というドラマで話題になった『やりがい搾取』そのものではないでしょうか。

そもそも研修医はうつ状態になったりドロップアウトしてしまう先生が多いのですが、過度な労働がその一因と考えられます。ハードな病院はたくさんの症例を経験をしたいと集まる医学生が絶えないのですが、経験を積む以前にドロップアウトしてしまっては本末転倒ですからね。

大学入学時はやる気があっても、学年が上がって9時5時の授業や実習ですらサボろうとする方が多いと思います。残業なんてそれ以上長いですからね。それと同じ過ちを病院選びでやってしまう方が後を絶たないのは不思議でしょうがないです。

見抜き方と回避方法

悪口はこのぐらいにして、そういった病院の見抜き方に入ります。

まず給料を見るときは必ず看護師の給料と比較しましょう。同レベルまではセーフですが、研修医の方が明らかに低い場合はリスクがあります。

次に見学などで先輩方の働き方をしっかり見ましょう。残業代が出るのかや休日の取り方などを先輩方に話を聞くのも大切です。また実際に働いている様子を見て、定時以降まで見学をして定時に帰れる研修医がいるのかを見ると良いのではないでしょうか。

また『症例数の豊富さ』を売りにした病院は、その陰で長時間労働を強いていることの裏返しである可能性があるので注意です。

 

EBMでない時代錯誤な治療を行う病院

Evidence Based Medicine (EBM)とは、科学的な妥当性が証明された治療法で医療を行う、という考えであり、まともな病院ではこれが徹底されているのですが、EBMに基づいていない医療を行う医師も残念ながら一定数います。

特に田舎の病院などで一人医長などが、誤った治療治療効果が否定された古い治療などを続けている病院があります。

せっかく研修として学んでも、明らかそれが間違いであれば、患者さんも救われないですし、再度学び直しになるので無駄ですよね。

初期研修では必ずしも最先端の医療を行う病院でなくても良いとは思いますが、少なくとも古すぎる医療は考えものです。

見抜き方と回避方法

まずは一つの診療科にある程度の医師数がいる病院へ行くべきでしょう。

また大学の医局との繋がりの強い関連病院であればこの点は安心できます。

 

診療科の偏りが強すぎる病院

研修病院の中には、特定の診療科に特化していて、大部分の診療科が研修をするレベルとして微妙な病院があります。

その診療科を目指すにしても、周辺で関係のある診療科の研修ができないことはデメリットが大きいです。他の診療科を回ることができる初期研修期間は、ある程度バランスの良い病院を選んだ方が賢明です。

見抜き方と回避方法

病院のHPなどでどんな診療科があり、診療科の医師が一定数いることを確認しましょう。

周辺地域の医療の中核を担うような病院であればOKです。

 

経営母体に問題がある病院

一部の病院では医療者として必ずしも適切ではないと思われる活動をしている経営母体の元にある病院があります。

最も有名なのが民◯連です。こちらは共産党と強く関わりがある病院群で、反政権デモに半強制的に参加させられるそうです。政治思想に関しては個人の自由だと思うのですが、職員に強制するのはいかがなものかと思います。

その◯医連や共産党ですが、HPVワクチンに対して反ワクチン活動を行なっています

このブログを読まれる医学生の皆さまならご存知の通りでしょうが、HPVワクチンは有効性を示すデータが世界各地で報告されており、まともな研究で有効性を否定するデータは皆無と思われます。またHPVワクチンの副反応として報道された重度の障害と、ワクチン接種との因果関係は否定的なデータが既に多く出ています。現代のEvidence Based Medicineに明らかに反しており、政治的な思想を優先して公衆衛生の向上を妨げていると言えます。

法的に言えば、医師法第1条(一番大事ってこと)や憲法25条(健康で文化的な最低限度の〜っていう条文の後半)に反しています。

また他の病院への転職の際にも、危険人物である可能性から弾かれることもあるようです。

見抜き方と回避方法

単純に民医◯の系列病院は回避しましょう

何も知らない学生に奨学金を貸し付けて入職させるなどしているようなので注意です。また世間知らずな医学生への布教活動も熱心なので騙されないように。

他にも怪しい団体はあると思いますが、詳しくないので知っていたら教えてください。

 

 まとめ

研修病院の選び方の基準は千差万別あるべきだと筆者は考えます。従ってここに書いたのは筆者の考える病院選びの考え方に過ぎないので注意して欲しいです。

しかし同時に世に出回っている研修病院選びの考え方が画一的すぎるように感じています。『症例数が多い方が良い』『救急患者が多い方が良い』『ブランド病院が良い』『手技がたくさんできる』などのワードが好まれる傾向を一部に感じます。間違ってはいないと思いますがしっかり吟味した方が良いとも思います。残業させ過ぎていたり、件数だけ多くて症例の検討や勉強の時間が確保できていなかったり、すぐ身に付く手技ばかりやらせたりと、裏があるケースは多いです。

各個人で目指す将来像が異なるはずであり、行くべき病院像も異なるはずなのです。

特に周りに流されて人気な病院を考えている方や、たまたま仲の良い人に聞いた断片的な情報だけを鵜呑みにしてしまう方は、不幸な方向に向かってしまう恐れがあると思います。

 ぜひ医学生の皆様の求める条件に合った研修病院を選んで欲しいですし、この記事がその一助となれば幸いです。